神戸市東灘区の精肉店「神戸サカヱ屋」が牛肉の種類の表示を偽って販売したとして、兵庫県警は28日、不正競争防止法違反の疑いで元社長の男を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。牛肉を購入した焼き肉店経営会社が告発していた。

告発状などによると、精肉店は2016年4月~昨年2月、和牛と乳牛を掛け合わせるなどした「交雑種」を「和牛」として販売し、神戸市中央区の焼き肉店経営「オーシャンフーヅ」が3・7トンを購入したとしている。

兵庫県の調査で豚肉でもブランドを偽っていたことが判明。県によると、精肉店は16年1月~昨年3月、ブランド豚肉「ひょうご雪姫ポーク」を約11トンしか仕入れていないのに、安い豚肉を混入して計約17トンをブランド肉として飲食店などに卸したとしている。牛肉については0・5トンの不正を確認した。

オーシャンフーヅが昨年11月に告発状を提出し、県警は同12月に精肉店を家宅捜索した。(共同)