
すき焼きや鍋などで年末年始に需要が高まる国産牛肉の価格が近年高止まりしている。安心感から需要が堅調な一方、高齢化に伴う繁殖農家の離農などによって子牛の頭数が減っているのが大きな要因となっている。10月の消費税率の引き上げもあり、家計には負担感が増している。
◎高くても人気の国産和牛 子牛の価格も倍に
「最近になって仕入れ価格が1キロ当たり400円も上がった。消費増税にさらに上乗せすればお客さまへの影響が大きいので、値段は上げられない」
最高級のA5ランクの和牛を使った料理を提供する前橋市内の飲食店の経営者は、高止まりする仕入れ価格を嘆く。
国内10市場の和牛枝肉(A4、去勢)の卸売平均価格は、東日本大震災の影響で2011年度に1キロ当たり1500円以下まで下落。その後は16年度に2700円を超える過去最高水準に達し、19年度はやや下がったものの2400円ほどで推移している。
スズラン前橋店の担当者は「10年ほど前に比べ2割ほど高い。高値でも安心を感じる国産は人気がある」と説明する。同店で孫の家に送る和牛を購入していた市内の主婦(71)は「高いが、おいしいので買っている。これ以上は上がらないでほしい」と話した。
和牛は、繁殖農家で生まれた生後10カ月程度の子牛(素牛(もとうし))を、肥育農家が買ってさらに20カ月ほど育てて出荷するのが一般的だ。ただ繁殖農家は高齢化や震災の影響などで離農が進んでいる。
1994年度に全国で40万頭近かった黒毛和種の子牛の取引頭数は約31万頭に減少した。09年度に一頭平均35万円ほどだった子牛(去勢)は、16年度に約85万円の最高値を記録し、現在は70万円台半ばで高止まりしている。
◎お手頃価格で人気の交雑種も高騰
和牛の高値を受け需要が移ってきているのが、酪農用ホルスタインに和牛を種付けして生産する交雑種。ただ、交雑種の子牛の数も増加の見込みは薄い。
交雑種の枝肉(B3、去勢)も高値となり、15年度は1キロ1800円近くに達し、17年度に1500円以下に下がったが、現在は再び1700円前後に上がっている。
交雑種の上州牛を扱う飲食店GGC高崎本店(高崎市緑町)は11月に一部メニュー価格を引き上げたという。「年熟成庫を導入し、安い時期に多く仕入れるなど工夫している」と苦心する。
ホルスタインの雄を育てた牛肉も高止まりしており、「国産牛が日本の食卓から遠ざかってしまわないか心配」と懸念する畜産関係者もいる。
【メモ】枝肉の高騰の要因となっている子牛の減少に歯止めをかけるため国などが支援策を行い、和牛の子牛頭数は2017年度以降は下げ止まりを見せている。政府は今月、牛肉の輸出増を狙い、35年度までに和牛生産を現在の倍にする計画を掲げた。
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December 27, 2019 at 04:03AM
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