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靴のヒールの削れ方で診断できる「健康/不健康な人の歩き方」 « 日刊SPA! - 日刊SPA!

こんにちは、シューフィッターこまつです。靴の設計、リペア、フィッティングの経験と知識を生かし、革靴からスニーカーまで、知られざる靴のイロハをみなさまにお伝えしていこうと思います。 歩いていると必ず靴のヒールは削れて減っていきます。プロから見て、冷や汗がでるほどマズい減り方の人もいれば、「このヒールの削れ方って歩き方に問題があるんじゃ……?」と不安に思っている、健常の方もいらっしゃいます。具体的に見ていきましょう。

よく誤解される代表格が、「ヒールの外側から削れる」パターン。これは歩き方が正しく、健康の証しです。多くの方は、靴と足は左右均等という思い込みがあるのですが、実は、足の骨は「外側から」積まれています。そのため、きちんと歩くと、革靴でもスニーカーでも、絶対に「外側」から削れていきます。 ちょっと気の利いたスニーカーであれば、新品の状態からすでに「ヒールの外側」が削れたようにあらかじめ傾斜がついています。ヒールが減りにくくなるメリットと、初めから足の歩行に沿った形状にしてあるからです。例えば、HOKAなどのウルトラマラソン用の靴であれば顕著です。

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出典/アプリ『Human Anatomy Atlas 2024』より

背筋がびしっとまっすぐの状態で歩くと、骨盤からつながっている大腿骨~スネの骨~指先までは、わずかに外を向いています。あおむけに寝ると自然につま先が外を向くはずです。歩いてる時は、はだしでも靴を履いていても、つま先はわずかに外を向くのが正解。程度問題はありますが、人は少しガニ股で歩いているのです。するとカカトもわずかに外から接地しないと衝撃を吸収できません。だからカカトの骨もひとつではなく、いくつかに分散されていて、かつ「外側から」積まれているのです。それをサポートするのが筋肉の塊である土踏まずです。 とはいえヒールの外側が削れすぎると歩きづらくなってネンザの原因にもなり、見栄えもたいへんに悪い。「ヒールが減ってきたな」と感じたら、修理に出しましょう。だいたい両足で3000円前後で交換してくれるので安いものです。スニーカーも今はほとんどのものが直ります。やっと本体がなじんできたのに、ヒールが削れてきたからといって捨ててしまうのはエコではありません。

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