編集委員・永井靖二
革靴の中には、スニーカーに比べて25倍ものカビが増殖している。そんな実態が、大阪市立大学外来研究員の浜田信夫さんらのグループの調査から明らかになった。つま先部分のカビは、家の中の「あの場所」に匹敵する多さという。
生活環境のカビを研究している浜田さんは、エアコンや浴室、洗濯機などのカビ汚染を調べてきた。水虫の原因となる白癬菌（はくせんきん）を除けば、靴の中にどんなカビがいるのかというデータがないことに気付き、23年の夏、74人の協力を得て実態を調べた。
靴の部位ごとに一定面積を綿棒で拭き取り、得たサンプルを25度で6～8日間培養し、カビの数や種類を調べた。
その結果、靴の中のつま先部…
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